同じ4秒の動きなら、フレーム数を増やすほどAPNGは重くなりました。ただし容量はフレーム数だけで決まらず、絵の色数、フレーム間の差、透明領域、パレット化の効果で大きく変わります。
計測条件
今回の目的は、実作品の容量を予測することではなく、他の条件を固定してフレーム数だけを変えたときの増え方を見ることです。
| 項目 | 条件 |
|---|---|
| キャンバス | 320×270px |
| 再生時間 | 4秒 |
| ループ | 1回 |
| フレーム数 | 5、10、15、20 |
| 絵 | 透明背景上を移動する、少ない色数の単純図形 |
| エンコーダー | 2026年9月28日時点のStamp Studio APNGエンコーダー |
| 出力 | truecolor RGBA/共有パレット |
計測用の絵は、写真や複雑なイラストではなく、輪郭・本体・目を持つ単純な図形です。これは圧縮方式の差を再現しやすくするためです。
計測結果
| フレーム数 | 1フレームの表示時間 | truecolor | パレット | パレット化による削減 |
|---|---|---|---|---|
| 5 | 約800ms | 5,802 bytes | 4,216 bytes | 27.3% |
| 10 | 約400ms | 11,490 bytes | 8,385 bytes | 27.0% |
| 15 | 約267ms | 17,193 bytes | 12,514 bytes | 27.2% |
| 20 | 約200ms | 22,885 bytes | 16,659 bytes | 27.2% |
今回の単純素材では、フレーム数を2倍にすると容量もほぼ2倍になりました。パレット化による削減率は4条件とも約27%でした。
この数値を実際のスタンプへそのまま当てはめることはできません。色鉛筆、写真風、半透明の影、細かなノイズを含む画像は、色数が少ない図形より大きくなる可能性があります。
フレーム数を減らす前に見るもの
容量超過が起きたときは、次の順番で確認します。
- ほぼ同じフレームが連続していないか。
- 動きに必要のない停止区間が長くないか。
- 透明領域を含め、キャンバスが必要以上に大きくないか。
- 色数を減らしても見た目が保てる素材か。
- それでも大きい場合にフレーム数を減らす。
フレーム数だけを先に減らすと、動きの山場まで消してしまう場合があります。似たフレームを間引き、残したフレームへ表示時間を配る方が、動きの意味を保ちやすくなります。
5・10・15・20フレームの使い分け
| 枚数 | 向いている動き | 注意点 |
|---|---|---|
| 5 | 点滅、首振り、単純な往復 | 大きな移動ではカクつきやすい |
| 10 | お辞儀、手振り、表情変化 | 最初に試しやすい中間点 |
| 15 | 走る、回転、複数段階の動作 | 素材によって容量差が出やすい |
| 20 | 細かな演技、滑らかな連続動作 | 似たフレームを残しすぎない |
LINE Creators Marketのアニメーションスタンプは、1個あたり5〜20フレーム、最大4秒、1〜4回のループという範囲があります。最新仕様はLINE Creators Marketの制作ガイドラインで確認してください。
パレット化で確認すること
パレット化は、すべてのフレームで使う色を共有し、各画素を色番号で保存します。今回の少色素材では容量を減らせました。
一方、色数が多い素材では256色以内へ量子化されます。次を原寸だけでなく拡大して確認します。
- 顔や頬の滑らかなグラデーション
- 半透明の影
- 細い輪郭の色
- 同系色の服と背景の境界
- フレーム間で色がちらつかないか
実際の制作素材では別に測る

記事の数値はエンコーダーの回帰確認には使えますが、制作物の合否判定には実ファイルの計測が必要です。最新の取込・プレビュー手順はアニメーションスタンプの作り方へ分離しています。
変化に強い計測として残すもの
エンコーダーやUIが変わっても、次の条件を残せば再計測できます。
- 幅と高さ
- 総再生時間
- ループ数
- フレーム数
- 画像の性質
- truecolorかパレットか
- 出力バイト数
今後方式を変更した場合は、同じ合成フレームを再度エンコードし、過去の表へ新しい列を追加します。過去の数値を消して新しい数値だけに置き換えません。
今回の結論
- 条件を固定すると、今回の素材では容量がフレーム数へほぼ比例した。
- パレット化は4条件すべてで約27%小さくなった。
- 実イラストの削減率は、色数と半透明表現によって変わる。
- 容量超過時は、似たフレーム、停止区間、キャンバス、色数、フレーム数の順に確認する。
- 計測条件を残すと、実装が変わった後も同じ入力で比較できる。
計測日:2026年9月28日。数値は記事執筆時点のStamp Studio APNGエンコーダーで再現した値です。合成素材のため、実作品の容量保証ではありません。
